高齢者虐待防止に関する指針(令和63月) 

 目次

1 事業所に行ける虐待防止に関する基本的な考え方

2 虐待防止委員会その他事業所内の組織に関する事項

3 虐待防止のための職員研修に関する基本方針

4 虐待等が発生した場合の対応方法に関する基本方針

5 虐待等が発生した場合の相談・報告体制に関する事項

6 成年後見制度の利用支援に関する事項

7 虐待などに係る苦情解決方法に関する事項

8 利用者等に対する当該指針の閲覧に関する事項

9 その他虐待の防止の推進のために必要な事項

 

1 事業所における虐待防止に関する基本的な考え方

当事業所では、虐待は人権侵害であり、犯罪行為という認識のもと、障害者虐待防止法のロ年に基づき、利用者の尊厳の保持・人格の尊重を重視し、権利利益の用語に資することを目的に、虐待の防止とともに虐待の早期発見・早期対応に努め、虐待に該当する次の行為のいずれも行わない。

(1)身体的虐待

利用者の進退に外傷が生じ、または生じる恐れのある暴行を加えること。または、正当な理由なく利用者の身体を拘束すること。

(2)心理的虐待

利用者に対する著しい暴言、著しく拒絶な対応、その他の利用者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

(3)性的虐待

利用者にわいせつな行為をすること、または、利用者にわいせつな行為をさせること。

(4)経済的虐待

利用者の財産を不当に処分すること、その他利用者から不当に財産上の利益を得ること。

(5)ネグレクト(放棄・放置)

利用者を衰弱させるような著しい減食、または、長時間の放置、利用者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ること。

 

2 虐待防止委員会その他事業所内の組織に関する事項

当事業所は、虐待発生防止に努める観点から虐待防止委員会(以下「委員会」という)を設置する。なお、本委員会の虐待防止責任者は管理者とし、委員は、年に1回以上開催するとともに、その結果について、看護師等に周知徹底を図る。委員会では以下のことを協議する。会議の実施にあたっては、テレビ会議システムを用いる場合がある。

1)虐待の防止のための指針の整備に関すること。

2)虐待防止のための職員研修の内容に関すること

3)虐待等について、職員が相談・報告できる体制整備関すること

4)職員が虐待などを把握した場合、行政機関への通報が迅速かつ適切に行われるための方法に関すること

5)虐待などが発生した場合、その発生原因の分析から得られる再発の確実な防止策に関すること

6)再発の防止策を講じた際に、その効果についての評価に関すること

 

3 虐待の防止のための職員研修に関する基本方針

1)虐待防止のための職員研修を原則年1回以上実施する。

2)研修内容は、基礎的内容等の適切な知識を普及・啓発するものであるとともに、本指針に基づき、権利擁護及び虐待防止を徹底する。

3)研修の実施内容については、研修資料、実施概要、出席者などを記録し保存する。

 

4 虐待等が発生した場合の対応方法に関する基本方針

虐待が発生した場合には、速やかに行政機関に報告するとともに、その要因の除去に努める。客観的な事実確認の結果、虐待者が職員であったことが判明した場合には、役職位の如何に問わず、厳正に対処する。また、緊急性の高い事案の場合には、行政機関及び警察等の協力を仰ぎ、被虐待者の権利と生命の保全を優先する。

 

5 虐待等が発生した場合の相談・報告体制に関する事項

1)職員等が、利用者への虐待を発見した場合、虐待防止責任者へ報告する。

2)虐待防止責任者は相談や報告があった場合には、報告者の権利が不当に侵害されないよう注意を払い、虐待などを行った当人に事実確認を行い、必要に応じ関係者から事情を確認する。

3)事実確認の結果、虐待等の事象が事実であると確認された場合には、当人に対応の改善を求め、就業規則等にのっとり必要な措置を講じる。

4)上記の対応を行ったにもかかわらず善処されない場合や緊急性が高いと判断される場合は、行政機関の担当窓口に報告する。

5)事実確認を行った内容や虐待等が発生した経緯踏まえ、委員会において、当該事案が発生した原因を検証し、原因の除去と再発防止策を作成し、職員に周知する。

6)虐待等の発生後、再発が想定されない場合であっても、事実確認の概要及び再発防止策を行政機関に報告する。

 

6 成年後見制度の利用支援に関する事項

利用者またはご家族に対して、必要に応じて利用可能な成年後見制度について説明し、求めに応じて適切な窓口を案内する等の支援を行う。

 

7 虐待等に係る苦情解決方法に関する事項

1)虐待などの苦情相談については、寄せられた内容について管理者に報告する。責任者が虐待等を行った者である場合は地域医療部長に相談する。

2)相談窓口に寄せられた内容は、相談者の個人情報の取扱いに留意し、当該者に不利益が生じないよう、細心の注意を払う。

3)対応の流れは、上述の「5虐待等が発生した場合の相談・報告体制に関する事項」によるものとする。

 

8 利用者等に対する当該指針の閲覧に関する事項  

本指針は、利用者や家族等が自由に閲覧できるように、施設事業所内に常設し、また、ホームページに公表する。

 

9 その他虐待の防止の推進のために必要な事項

3虐待の防止のための職員研修に関する基本方針」に定める研修の他外部機関により提供される虐待防止に関する研修などには積極的に参画し、利用者の権利擁護とサービスの質を低下させないよう常に研鑽を図る。

 

 

附則

 

 本指針は、令和631日より施行する。

 

 

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